牛乳パックから紙をつくろう
牛乳パックは、開いて切り、3kgぐらいをまとめて、ソーダ灰をいれて煮ます。
水分が中までしっかり浸透したら(2時間ほど)火を止め、冷まして、更に水にさらします。

煮た牛乳パックは、両面のビニールをはがし、中のパルプを取り出します。

取り出したパルプを、細かくちぎります。

ビーターという機械に入れて攪拌(かくはん)し、繊維状に戻します。

漉きふねに水をはり、パルプをいれます。
馬鍬(まぐわ)で混ぜます。
「ねべし」(粘材)を入れます。
(うすいものを漉く時は多目に入れます。)

漉きごてを原料の中に静かに入れ、ゆすりながら紙を漉きあげます。
ひとえに、経験と勘の技術です。

水の切れるのを待ち、水が切れたら台の上に重ねていきます。

パルプは繊維が細かいので、そのまま重ねるとくっついてしまいます。
くっつきの防止のため一枚ずつ布をはさんでいきます。

適当な高さまで重ねたら、台からはずし、圧搾機におき、板を組んでジャッキで、1トン程度の圧を最初は軽く、徐々に圧力をかけ、水分を抜く。
圧搾後、嵩は半分以下となります。うすい紙などは、一晩ねかせてから圧搾します。
圧搾機からジャッキをはずし、乾燥機に一枚一枚、刷毛やつばきの葉で乾燥機に貼り付ける。
乾いた紙は、乾燥機からはずし、「キャレンローラー」にかけて表面処理をする。
『紙』の完成。

楮(こうぞ)から紙をつくろう

楮(こうぞ)です。
楮(こうぞ)の木を蒸して樹皮をはがして乾燥したもの。
楮は一晩水にさらし、やわらかくして上皮である黒皮をたくります。
たくった楮は、ソーダ灰で繊維がほぐれるまで煮ます。(3~4時間)

煮た楮は一晩水にさらし、あくを流します。
さらに、さらした楮の残った黒皮を流水で取り除き、きれいにします。(塵取り)

ビーターを使用して、繊維を細かくします。
原料の完成です。
紙の漉き方は、牛乳パックの紙漉きと同じです。

